2018年末に特集の番組をみました。
私にとって、気になって仕方がない事件でした。エピソードに触れて言葉を失いました。
番組の後半に「ある研究者(以下、K先生)」の講義レジュメが映ります。
見覚えがあると思ったら、ゼミで読んでいた次の本からの引用がありました。
K先生が思い詰められ、決断せざるを得ない状況に追い込まれたのだとしたら、どんな心境で最後の授業にのぞんだのだろうと考えました。
K先生は、目の前の学生に伝えたいことが沢山あったと思います。
授業を聴いてくれる学生の存在は、大きいものです。きっと学生さんが思うよりずっと。受けとる人がいてこそ、伝えたいことが湧いてきます。
放送では「マンガ規制」など学生が関心をもつ話題を織り込んでいたと紹介されました。学ぶ入り口はなじみやすいもので、その先に進むとK先生が大事にした「人は法のもとに平等である」という理念を実感できる講義。
学生には、この理念を体現させる仲間になってほしかったのではないかと感じました。
K先生は学生に人生のための『武器を配り』ました。その「生き方」は学生をはじめ、多くの人に大事なものを手渡したのだと思います。
K先生のご冥福を心よりお祈りします。