ストレングス、強み、資質、特性など、こういった要素を可視化するツールがあるとしたら興味があると以前書きました。
自分の中にある「熱」の取説がほしいのです。
皆と一緒が息苦しいのに他者と比べて不安になるばかりで、自分の中に軸がないと思い込んでいる。
でもどこかで「熱」も感じる。
自分のことは分かりにくくて扱いにくいです。
パートナーセッションを受ける
しずかみちこさんの個別セッションを夫婦で受けました。ソーシャルワーカーの独立事務所を一緒にやっていることもあり、パートナーに共有してもらいたいと思いました。
今回はまず私がセッションを受けてから、次にパートナーの順でお願いしました。お互いの前で資質が読み解かれていきます。この過程を共有できるのが楽しかったです。
詳しく知りたい方はしずかさんのブログをご覧ください。セッションを経験した方による紹介記事もあります。
この記事は、ストレングスファインダーのテスト結果で示された「資質」(上位5つ)を手がかりに「自分の取説」になるような、あとで読み返したい内容をまとめました。
- 資質はモチベーションの源になる
- 資質は磨くと使いやすくなる
- 状況や立場によって意識的に資質を使うのも有効
- 資質の組合せは自分オリジナル
- パートナーセッションを通して
ひとつずつ見ていきます。太字になっているところは、しずかさんがセッション終了後に(私向けに)まとめてくださった文章から抜粋しています。
資質はモチベーションの源になる
「運命思考」が私のベースになっています。これはテストで5番目の資質だったのですが、無意識のうちに戻ってくる考え方で、馴染みの感覚です。
困っている人がいれば、それは私の問題でもある。真面目にこう思っています。水俣病の写真展に行ったこと、ハンセン病療養所でお話を伺ったことを鮮明に覚えています。ぼんやりと感じていたのですが、社会的な問題に関心が向くようです。
これまで言葉にするのは相応しくないと感じていたことも、振り返ってみたいと思いました。
本には次のように書いてあります。
【運命思考】「世界は張りめぐらされた糸でつながって見える」。それを人にわからせるために多くの時間を割くのはやめましょう。あなたのつながりを見出す力は直感的なものです。それをわかち合えないなら、相手を合理的に説得することはできないでしょう。『ストレングスファインダー2.0』(以下、引用文献は同じ)
すべてのことに意味があると誰でも感じているのでは?と戸惑うくらい、私には当たり前のことでした。
自然と意義を見つけてしまうのですから、私にとってモチベーションになる事柄を知っておくと、自分を扱いやすくなります。
自分の原動力がどこにあるかを考えるのは、楽しい作業です。社会福祉に惹かれたのは必然だったのかもしれません。
資質は磨くと使いやすくなる
セッション中、抱えている罪悪感が口をついて出てきました。それは「飽きてしまう」こと。自覚していなかったので新鮮な発見でした。
しずかさんは「飽きていい」と言います。対人援助職は、さまざまな関心を持つことで視野が広がります。だから好奇心を羽ばたかせるようにと助言してもらいました。
考えてみれば、子どもの頃からのめり込むタイプというか、興味があることを追いかけていました。それがいつの間にかブレーキをかけています。私はこれを「成長」と勘違いしている節もあります。
【〈学習欲〉が高い人との働き方】この人は職種に関係なく、新しい事実やスキル、知識を熱心に学びます。新しい学習方法を見つけてやる気にさせましょう。
自分が暮らしやすい環境(生息地)を知っておくのは、言うまでもなく大事です。資質という手がかりによって、自分軸で考えていくことが重要だと感じました。
【収集心】単に情報を収集するだけにならないよう肝に命じてください。時期がきたらあなたはその情報から得た知識を活用して行動に移さなければなりません。人々にとって最も価値のある事実やデータを特定し、それをその人たちの利益に結びつけるために使いましょう。
とくに学習欲には学ぶこと自体が楽しいという傾向があり、自己満足で終わらないように注意したいです。
内面で腑に落ちたら、他者へ伝わるように発信したい。「熱」の扱い方だけでなく、熱を活かして何をしたいのか、自分なりの目的を見つけました。
(学習欲で)好奇心がアンテナになって集めたもの、学んだものから(収集心で)相手に役立ちそうなものを伝えていく
状況や立場によって意識的に資質を使うのも有効
普段から私は、ぼーっとしています。パートナーに「目を開けて寝てる?」と言われるくらい(起きています)。省エネモードに切り替える器用さはないので、自然とそうなってしまいます。
ただ、仕事(授業や会議)では「スイッチ」を入れます。そうしないと話せないからです。
これは「着想」を使っていると伺い、納得しました。「オン」の時間は長く続きませんが、スイッチを入れる場面は経験値でわかります。
最近では、しずかさんに教わった通り自分にこう伝えています。
「内省」を少しお休みさせて、「着想」を起こしてパフォーマンスモードにしよう。
行動にうつすときのアドバイス(自分用)があるのは大変助かります。
場によって自分の役割は異なるので、じっくり考えても許される状況なのか、すぐに反応すべきなのかによって、どの資質を「オン」にするのか練習していきたいと思いました。
【着想】あなたの抽象的で概念的な考え方についていけず、途中で興味を失ってしまう人たちもいるかもしれません。図にしたり、たとえを用いたり、順を追ってわかりやすく説明したりして、アイデアを具体的に伝えましょう。
教員という仕事をさせてもらっているので精進していきたいです。
(内省で)深めたものを、(着想で)相手の受け取りやすい形にして伝える
今後、働く環境や立場が変化すれば、もっと意識的に手持ちの資質を使っていく必要があるのかもしれません。
資質の組合せは自分オリジナル
同じ資質をもつ人は似たタイプになるのかと思っていました。前回のグループセッションで、共通の「あるある話」をしたからです。
でも違いました。部分的には似ていても、人によって資質のあらわれ方は異なります。組合せでとらえると自分のオリジナルが浮かび上がっていました。
私とパートナーの資質は5つのうち4つが同じでしたが、組合せが違うのでまったく別の景色になりました。多くの資質が重なっているとは思えないくらいです。
しずかさんは「フリーサイズの服は誰にでもフィットするようで誰にも合わない」という喩えで説明してくれました。一定の型にはめられるような抵抗感を覚える人は、「(カメラの)ファインダーを使ってこそオリジナルの写真が撮れる」と考えるのはいかがでしょうか。
対話を通して自分の「資質の声」を聴いてもらう。オリジナルに迫るのが個別セッションの醍醐味だと思いました。認定コーチのしずかさんから、自分の「武器」に仕立てるサポートをしてもらえて大変有難かったです。
パートナーセッションを通して
パートナーセッションを受けるにあたり、しずかさんから確認がありました。
「パートナーの前で、率直に自分のことを話せますか?」
これを柔らかく聴かれました。パートナーの同席によって相乗効果があるといいのですが、逆になるおそれもあるようです。
私の場合は、自分が思い込んでいたり、気づいていない面をパートナーにコメントしてもらって理解が深まりました。
パートナーには「最上思考」があり、もっと良くなることを信じる力になっているそうです。同時にこの「もっと」が上すべりせず、(内省で)すべてを包みこんで深めていく。パートナーの姿勢に、いつも私は助けてもらっているのだと思いました。
パートナーの魅力を再発見して、お互いの時間の使い方を知る。
最高の贅沢です。