わが家にいるネコたちは、フタリとも小さい頃に危ない状況から保護された。見つけてくれた人ありがとう、生きのびた本ニャンえらいと、私たち夫婦は話してきた。
はじめて仔猫を迎えたときは嬉しくて嬉しくて、送り出した人の気持ちを想像するのも難しかった。
もらわれていった子猫に
この家を思い出さない未来を望む (58頁)
この歌には、次の文章が寄せられていた。
希望者が現れないまま半年が過ぎ、やはりうちで飼うことになるのか、と思い始めていた。そんな中で、二匹一緒に引き受けてくれる人が現れた。喜ばしいからといって、さびしくないわけじゃない。
やはりそうですよねと思い、しみじみと読んだ。うちの保護主さんだって、たくさんの愛情を注いで、大変な時期を面倒みてくれたのだろう。
ミルキーはママの味すら知らないで
鳴いていた猫に名付けた名前 (70頁)
こんな歌にも目がとまった。
まだ1歳になる前のこと、まるが毛布をチュッチュと吸うのをみて、お母さんと離れて寂しいのかなと切なくなったことを思い出す。