人は「いい感じ」にチューニングされていく

子どもの頃から楽器を弾いていて、音叉でチューニングしています。チューニングを言葉で説明しにくいのですが、音叉を鳴らして弦の周波数(440/442ヘルツ)と重なると「音程が合った」とわかります。一度身についたら、しばらく楽器に触れなくても忘れることはありません。自転車に乗るようなもので、身体にインストールされます。

今回もグッドバイブスのことを書きます。人は本来、グッドバイブスに共鳴するようになっているのではないか?という話です。

人に会ったときに、感じがいい/悪いと私たちは言ったりしますが、何をみて判断しているのでしょう。具体的に聴かれると困りませんか。

たとえば、あなたの前に座った人が「いい感じの思い」を抱いていれば、それは「グッドバイブス」となってあなたの「いい感じの音叉」に共鳴します。その結果、あなたも同じ「いい感じの思い」をもち始め、「ああ、この人はとても話しやすそうだ」と感じるようになります。(112ページ)

人から受ける印象は、周波数のような「バイブス」の共鳴によるものだとします。目には見えないけれど、何かを感じる。笑顔がすてきだったから良い印象をもったのではなくて、いい感じに共鳴して(きっとお互い)いい表情になっているのだと思います。

人は本来「いい感じ」の波に響き合うようになっていて、グッドバイブスがデフォルトなのだと思います。バッドのほうは「本来の方向が逸れた警告」みたいな感じでしょうか。嫌な感じの状況に巻きこまれたら、誰だって居心地悪くなるからです。

どうして私が「本来の周波数」にこだわるかは以前書いたことがあり、繰り返し書くと思いますが、2016年に相模原で起きた痛ましい事件がきっかけでした。

人の価値をはからない。優劣を比べない。すべての人が等価である。

まず私自身がこれを日常的にできるようになりたいですし、同時に学生さんにも真摯にお伝えしたい、きっとあなたの人生がより豊かになるよと。

「ひとつ意識」とは、自分と他人、世界の森羅万象をひとつの生命と捉え、それらすべてに等しく「創造のエネルギー」が宿っていると感じること。(59ページ)

(中略)自分と他人に共通して流れる「ひとつの生命」という別次元の感性が入ってきたとき、そして、すべての人々が同じ価値をもっていると感じられたとき、私たちが見る世界はその姿を大きく変え始めます。(60ページ)

元々「ひとつ」なのだとしたら、比べたり優劣を競う必要もないですよね。

バラバラな世界に馴染んだ私たちからすると、「あやしい話」に見えるのはわかります。いまはただ自分の感覚に耳を澄ませ、心地よいと感じることに意識を向けてみてください。

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